学校で教わった、今までのメモ・ノートの使い方
今まで、メモやノートを使ってきたことはあったでしょうか? 会社や学校、そして買い物に行く前に…。日々お世話になっているメモですが、思い返すと、かなり長い付き合いになっています。
メモの使い方を最初に習ったのは、小学校だったのではないでしょうか(厳密に言えば、小学校の場合は、メモ、ではなくノートですが)?
先生が言ったこと、そして黒板に板書したことをノートに書き出しました。
時折先生のノートチェックがあったりして、きれいにノートをまとめられている生徒は表彰されたりしていました。…まあ、私は、汚いと注意されるほうでしたが(苦笑)。
メモ・ノートがきれいにまとめられる=成績がいい、ではないけれど…
そんなノート(メモ)ですが、きれいにノートをまとめた人が、成績がいいわけではないところが難しいところです。
汚い字で、少ししかメモをとっていないクラスメートのほうが断然成績が良くて不思議に思ったものです。
一度なんでノートを取らないのか、聞いてみました。すると…
「だって、一度聞いたら覚えられるでしょ? まったく何も書かないと怒られるから、怒られない程度に板書を写すけどさ…」
嫌味な奴ですね(笑)。でも、彼は、本当に成績が良かった…。
周りに頭がいい人――記憶力がいい人――はいませんでしたか?
記憶力のいい人は、本当になんでも覚えていて……しょっちゅう間違いをしてしまう私からすると、本当に羨ましい限りです。
メモを取らないのはもったいない?
確かに、メモを取らなくても問題ない人もいます。学校の成績が良い人も、予定をなんでも覚えている人も……。
そのような人は、”学校の成績を上げる”という目的に関しては、別にメモを取らなくてもいいのかもしれません。
ただし、「別にメモを取らなくても"できる"から」とメモを取らない人は、もしかすると、もったいないことをしているのかも……しれません。
覚えるために使うのではなく、忘れるために使う
それは、メモの使い方として、「書いて覚える」という使い方をしているのか、それとも「書いて忘れる」という使い方をしているかの違いです。
学校では、どちらかというと「書いて覚える」という使い方をしてきました。
それはそうですよね。テスト中には、教科書・参考書・ノート・スマホは持ち込めません。事前に全部頭の中に入れておかなければなりませんでした。そうしておかないとテストでいい成績を取れません。「書いて覚える」ためにノートやメモを取っていました。
それが…。
大学生~社会人、のころからでしょうか? メモ・ノートの役割が「書いて覚える」から「書いて忘れる」に変化していきます。
社会人になると、ノートもスマホも仕事に持ち込み放題です。いわばカンニングし放題です。
誰にも気兼ねなく、インターネットを通じてカンニングできます。疑問があれば、グーグル先生が答えの候補を見つけてきてくれます。
もう「書いて覚える」必要はなりません。
その代わり、色々と考えて答えを出さなくてはいけない用事が増えました。テストのように答えが一つ、ではなく、その場に応じてやり方を変えなければならない状況も増えてきます。
そんな時に、学校のときのメモ・ノートをとる習慣は、強い味方になってくれます。
もちろん、頭が良ければ、書かなくても覚えていることは可能かもしれません。でも、その場合は、頭の中に覚えておかなくてはいけません。忘れられないのです。
メモを使わないのならば、頭の中で、日々の諸々…
・町内会の集まり
・小学校の立哨登板
・夕飯の買い出しの材料
……などなど
を覚えておかなくてはなりません。
そして、頭のCPU(能力)を「日々の諸々」を覚えることに使いながら、目の前のあれやこれやに対処していかなくてはいけないのです。
ワザとやりかけの状態でにしておくことで次の行動のとっかかりを作るやり方もありますが、そうは言っても、やりすぎると……
疲れますよね?
でも、「書いて忘れるため」にメモを使うとするなら、どうでしょう?
メモに必要なことをそれぞれ書き出してしまえば、
・目の前の事柄だけに「全力」で対処することができます。
頭の中であれやこれやが気になってしまって集中できない! という状態を防ぐことができます。ムダに疲れることもありません。
確かにメモを取らなくても生活はできます。
できますが……
自分の頭と能力に頼らないで、ひと手間かけてメモをとり、頭から一時的に「忘れる」ことで、もしかすると、大きな力を出すことができるかもしれませんよ?
★今日の試してみたいことメモ★
- いつもは頭で覚えている内容を、ワザワザひと手間かけて、メモする。
- メモして忘れる、を実行してみる。