完璧主義で辛い…。
日常で完璧を目指して、苦しむことはありませんか?
報告書、企画書、決算書、プレゼン…。何かを「発表」しなければならないこと、学生はもちろん、社会に出てももちろん、様々な場面で体験しますよね…。そんな時、完璧主義という「一種の病」を発症しているともう大変。
最後には、「対応できないぐらいなら…」とすべてを投げ出して、日常生活が破綻してしまうことすらあります。
もちろん完璧主義にもメリットはあります。例えば、
1)細かく丁寧な作業が得意
2)常に緊張感と責任感を持って仕事ができる
3)分析力や論理的思考が得意
4)重要な場面での集中力が優れている
5)質の高い結果を出しやすい
6)大きな仕事を任されやすい
7)周囲から信頼や尊敬をされやすい
8)指導者・代表者・責任者に向いている
といった点が挙げられています。
メリットを十分に生かせるのであれば、それはそれで全く問題ないのですが……、最初にも挙げたように、メリットがあるということは、デメリットも…。
例えば↓のようなデメリットが伴うと、指摘されています。
1)不安・焦り・いら立ちを感じやすい
2)充実感・満足感を得にくい
3)ストレスをためやすい
4)罪悪感・自己嫌悪・自己否定に悩みやすい
5)仕事が遅くなりやすい
6)途中で仕事を投げ出しやすい
7)新しいことに挑戦するのが苦手
8)人付き合いに苦労しやすい
9)病気を発症しやすい
…俺やん! 書きながら、思わずつぶやきました(否、叫びました!)
自分を正当化し、世界を敵にする完璧主義
完璧主義の「病」として、社会生活の上で大きいのは、周囲との間に大きな壁を作ってしまうことにあります。
「私は完璧にやっているのに、なぜケチをつけるのだ!」
そのような不満が募っていってしまうのです。
誰々がケチをつけてくる、と不満を感じるだけならまだしも、
「私は完璧にやっているのだから、そもそも間違っているはずがない」
「私は完璧にやっているのに、なぜケチをつけるのか…。それはあいつが私の敵だからか!」
「私は完璧にやっている……、万一にも間違っていては困る。事実を曲げてでも私の"作品"は完璧だ!」
……どんどん周囲に対して、自分を守るために厳しく、自分の内側に閉じこもるようになっていきます。そして、完璧にできるであろう部分しか取り掛からなく(挑戦しなく)なっていきます。
なぜ完璧主義は苦しいのか…。そもそも完璧などないから。
現実は学校のテストとは違います。100点などそもそも存在しないのです。
A4の紙の中で、決められたテスト範囲の中で、初めから正解が用意されているのであれば「完璧」もあるでしょう。
でも、現実には、100点など存在しません。出題範囲などありません。刻一刻と状況も変化し時間も過ぎていきます。問題に向き合う人それぞれに、それぞれの正解が存在する場合もあります。
存在しない完璧を目指す完璧主義は、初めから破綻することが約束されてしまっています。
それでも、完璧を目指すには、状況を極端に限定するしかありません。
・マニュアル通りで
・例外の一切を排除し
・明確な答えがあることが分かっていて
・自分が取り組めば解決することが分かっている
そんな状況を作らなければなりません。
目指せ不完璧主義を完璧に…(苦笑)
想像してみると、あまり楽しい生活ではなさそうです(苦笑)。
よし、なら、完璧主義のメリットを最大限取り入れながら、デメリットは最小限に…! 目指せ”ちょっとだけ不完璧主義”!
と思うのですが、それはそれでドツボにハマります。
なぜなら…、
「不完璧主義」を「完璧」に目指そう! と妙に(?)気合が入ってしまうのです(苦笑)。
なんだか、休息が下手な人、の小噺のようですね。
A「じゃあ、ゆっくり休んで、有意義な休日を~」
B「分かりました。では、有意義な休日にするために、まずは、有意義な休息の定義を求めて…一生懸命、気合を入れて休日を過ごします!」
こうなってしまうと、もう、喜劇ではなくて、悲劇です……。
普段「完璧主義」気味の人がリラックスして生活を目指すとするなら、例えば「手抜き・脱力主義」なんて名前がピッタリなぐらい、力を抜いていかないとどうしようもありません。
完璧でないのがいい。60点でうまくいく!
そもそも100点は無理。ならば、不完全を肯定して、どんどん出していくしかありません。
後は、自己評価で何点のものを出していくか、ですが……。90点?80点?50点?30点???
もちろん、状況によって違いますが、バランスがいいのが、60点になるのではないでしょうか?
なぜなら…"パレートの法則の2回掛け"を考えると…、
100点のものを作る5パーセントの時間で60点のものが作れる"可能性がある"からです(パレートの法則では、20パーセントの時間で80点、ですね)。
これは圧倒的ですね^^
世の中の製品でも、100点で出そうとなど、そもそも考えていないものもあります。
例えば、パソコンのOSウィンドウズなども、いくらでもバグが見つかり、ひっきりなしにアップデートが繰り返されています。
スマホのアプリにしても、少し放っておくと、いくつもアップデートの通知が溜まっていきます。
仕事術としても、仕事は「60点の出来」で堂々と出そう(DIAMOND online)、という記事にもあるように、真面目さとパフォーマンスが比例しないという指摘もあります。
60点で世に出した後が大事。継続フォローでフィードバックは生かしてる?
さて、ただし、注意しなくてはならないのは、60点で出しました…。それで終了! ではないところです。
上にあげたウィンドウズ、アプリ、仕事術でも、大切にしていて共通しているのは、フィードバックをもらい修正を継続していくところです。
60点の"作品"に寄せられたフィードバックを積極的に取り入れていきます。
逆に言えば、フィードバックに反応することへの構えさえ怠っていなければ、それで良いともいえるのです。最高の作品は"今回+1"回目でできるのです。
まずは、積極的に60点のものを世に出して行きましょう!
自分の中で考えた100点より、世の中の反響を取り入れながら100点に近づけて行こうとした”作品”の方が、結果として良いものになることが、結構頻繁にあるものですよ^^
★今日の試してみたいことメモ★
- 日常で60点以上を目指しているものを書き出してみる。
- 60点との点数の差を書き出してみる。(もし90点なら90-60で30点)
- もし60点で「成功」とするならば、どの作業を”やらなければ”60点になるか、書き出してみる。
- ↑で書き出した作業をやらなかった場合、どのくらいの「時間」と「労力」が減るか、書き出してみる。
- 早速試してみる。
- (もし、どうしても60点以上やりたくなったら、しょうがないのでやる(笑)。少しづつ慣らしていきましょう^^)