居場所がないと感じるときは、ありませんか?
居るだけで緊張してしまうし、そこにいる人と一言二言、言葉を交わすだけでも疲れてしまう。
新しい職場・クラス・サークス…多かれ少なかれ、なんでも「新しい」場所に身を置かなければならないときは緊張するものですよね。
でも、きっと慣れていないだけだと思い、我慢して1か月、2か月、3か月……経っても、なかなかうまくいかない。
かといって、居心地の良い居場所を探そうとしても、そもそも探し方が分からない。
かといって、少なくとも今いる「ここ」が居心地のいい場所になっていく姿は想像できない……。
そんな風に感じることはないでしょうか?
「心地よい居場所」とは、どこにあるのでしょうか?
サードプレイス、という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
私は、ふと立ち寄った本屋で、購入した本につけてもらったカバーで初めてその言葉を知りました。
"Third Place" for You. (サードプレイスをあなたに)
カバーには、そう書かれていたのです。
気になって調べてみると、サードプレイスとは、一言でいうと”自宅”と”職場”以外の第三の場所で”心地よさ”を感じられる場所のことでした。
サード・プレイスとは、コミュニティにおいて、自宅や職場とは隔離された、心地のよい第3の居場所を指す。サード・プレイスの例としては、カフェ、クラブ、公園などである。アメリカの社会学者、レイ・オルデンバーグはその著書『ザ・グレート・グッド・プレイス』(The Great Good Place)で、市民社会、民主主義、市民参加、ある場所への特別な思いを確立するのに重要だと論じている。
そして、この場所では、例えば、↓のような要素を兼ね備えていると言われています。
- 無料あるいは安い
- 食事や飲料が提供されている
- アクセスがしやすい、歩いていけるような場所
- 習慣的に集まってくる
- フレンドリーで心地良い
- 古い友人も新しい友人も見つかるようなところ
確かに、このような場所が見つかれば、最高、ですよね。
まさに、理想的な「居場所」のように感じます。
ただし、問題は、このような居場所が探して見つかるか? 果たして参加することができるのか? ということです。
訳ですし
居場所の探し方を知っている人は、探し方に困ったりしない。
のです。だから、私たちは、
居場所を探しても見つからないし、居場所を探す方法が分からないから、途方に暮れてしまっている。
という状況で立ち往生してしまっています。
ではどうすればいいでしょうか……?
居場所ではなく、行ける場所を探してみるのはどうでしょうか?
「よし、探すぞ!」
と、いきなり「居場所」目指して気合を入れるのは、ハードルが高すぎます。
また、そもそもなのですが、自宅と職場以外の場所に、どのくらい足を運んでいるでしょうか?
サード・プレイスを探すのであるならば、それは、自宅と職場以外の場所になります。それ以外の場所で”心地よさ”を感じる場所を見つけることが目標になります。
でも、もし、自宅と職場以外の場所にそもそも足を運んでいないのであれば…。居場所を見つけることができませんよね?
なのであれば、とにかく、まずは自宅と職場以外の場所に足を運ばないといけません。
「そんなことを行っても…どこに行けば…??」
例えば、自宅から職場までに、どんなお店があるでしょうか? スポーツジム、カフェ、居酒屋、本屋…お店でなくても、公園などでも構いませんし、図書館などの公共の施設もありますよね。習い事のカルチャースクール、なんてものもあるかもしれません。
自宅から職場まで、ちょっと見渡せば、今まで気づかなかった本当に多くのお店や人が集まれる場所があります。そして、集まれる場所があるということは、そこには人がいるということです。
何気なく通勤しているその道の一歩隣、ドアを隔てた向こう側には、まだあったことのない「人」がいるということです。
いつもと数メートルずれた、すぐそこに!
今日の帰り道――小学生の時にワクワクしたあの体験をもう一度――、ちょっとした大人の道草をしてみませんか?
★試してみたいことメモ★
- 朝、出勤するとき、今まで意識もしなかった「お店」や「場所」がないか注意を向けながら出勤する。
- 見つけたお店をメモしておく。
- 退勤後、朝見つけた「お店」や「場所」に一歩足を踏み入れてみる。