折角取り組むのであれば、うまくなりたい。その言葉の裏には、すぐ! という感情が隠れていたりします。
でもなかなか簡単には問屋が卸してくれません。頑張っているのに、時間をかけているのに…なかなかうまくいかない…。気持ちばかりが焦る。そんなことはないでしょうか?
そんなとき、スポーツであれ勉強であれ趣味であれ、「学習曲線」という言葉を思い出すことはありませんか?
学習曲線とは
学習曲線の説明として、よく用いられるものは、↓のような図です。
縦軸に成果を、横軸に時間を取っていくと、取り組み始めた初期は、なかなか自分の思うような、結果が出ず、理想と成果がどんどん離れていきます。
「理想はもっとできるはず! でも、実力・成果はほとんど変わらない…」
それでもめげずに続けていくと、急に成果が出始め、一気に理想よりも大きな成果を上げるようになるというものです。
【この図を見るとき、どこに焦点を当てますか?】
このグラフや知識は、色々な場所で良く取り上げらているものです。
でも…、私たちが知りたいのは、結果ですよね‥。学習曲線があるということは分かった。おしまい! では、生活が変わっていきません(苦笑)。
私たちが変えたいのは、生活です^^
では、この「学習直線」の知識を、今後に生かすにはどうすればいいか。それが(とても厄介な)問題です…。
もう一度図を上げてみます。
どうすればいいでしょうか…。
…例えばどうでしょう? このグラフのどこに自分は焦点を当てたか、という視点で学習曲線を捉えなおすことで、活用しやすくするアイデアはどうでしょうか?
自分がどこにいるのかを知るには、感情を探してみる
つまり、今までの経験に当てはめ、学習の際、自分がどのように感じる傾向があるかをもう一度振り返ってみましょう! ということです。
そのためには、「上達度」と「練習量」のそれぞれの段階で、自分はどんな感情を抱いたでしょうか? そして、どの感情に執着、とらわれがちだったでしょうか?
例えば:
学習の初期。なかなか上達してこない期間に焦りを感じる気持ちが強いでしょうか?
学習の中期。いよいよ上達が始まり、今までの知識がつながり技術が伸び、順風満帆! 楽しくてしょうがない! という感覚でしょうか?
学習の後期。初めに比べれば上達はした。でも、練習しても練習しても、もう技術が伸びているようには感じられない。退屈だ…。
人それぞれに、陥りがちなパターンが見つかるはずです。
そしてパターンを見つめていくと…どんな状況のとき、自分は練習を投げ出してきたのか…その時の感情は?? また、止めずに続く時には、上達を感じられるまでどのくらいの時間がかかったのか…など、これまでの自分の「歴史」を思い出せるのではないでしょうか。
まずは自分の傾向を知ることから
過去の投げ出した「歴史」を思い返すのは、苦しいですが…あと一歩です!
どこに自分は焦点を当てるか
どこで挫折することが多かったか
もう一度見つめ直してみましょう。
ただし、ここで、挫折を悪いこと、諦めることを悪いこと、という風にとらえて、必要以上に自分を責めないようにしましょう。
見方を変えれば、「向いていないことにこれ以上時間と労力をつぎ込まなくて済んだ」ともいえるわけです。
別に挫折することは悪いことではありません。
ただの言葉遊びだと思われるかもしれませんが、撤退は、転進ともいえますね。第二次世界大戦の際、ガダルカナル島からの撤退は「転進」に、アッツ島の守備隊「全滅」は「玉砕」に言い換えられ情報が国民に流されました。
大戦中のこれらの言葉は、世論の操作や国民の士気向上などの意図があったとも言われており、あまり前向きには捉えられない例として使われることも多いです。
ですが、事実は変わらなかったとしても(全滅、撤退、敗北…)、それをどのように捉えるかは私たちにゆだねられています(転進でも玉砕でも構いません)。もし、自分の人生にプラスとなるのであれば、積極的に「転進」していきましょう!
まずは、「練習」の際、自分にはどのような傾向があるのか、自分の過去を見つめてみましょう。
孫氏も言っているように「彼を知り己を知れば百戦殆からず」ですね。
★今日の試してみたいことメモ★
- 学習の際、学習曲線のどこに自分は焦点を当てがちか
- 学習の際、どこで挫折することが多かったか。
- そこを超えた場合、自分の成長曲線はどのように変化していったか。
- 1~3を振り返り、自分の傾向をまとめてみる。